6.5 UPDATE ◆喜びをもって★★★をやろう





「神の苦悩 ジーコといた15年」
(鈴木國弘/講談社/1,500円+税)

昨日、山本ゆうじが出ている本を紹介したが
今日はジーコの通訳をアントラーズ〜日本代表とずっとやっていた
鈴木氏の著書でどうしても書きとめておきたいところがあるので、
それを紹介しよう。

「楽しむ」

という言葉は水泳の千葉すず選手がオリンピックで使い
良い結果が出なかったためにバッシングされたのが
僕の記憶にも強く残っている。

それ以来、「楽しむ」は選手たちがメディアに対して
堂々と言えるフレーズではなくなった。

ところがジーコも試合前の選手たちに
「楽しんでやる」という言葉を必ず投げかけていたそうだ。
鈴木氏は「楽しんで」と通訳していたそうだが
その根底にある考え方をこう理解していたという。

「喜びをもってサッカーをしよう」
「自分がやってることに深い愛情を持たないと
 絶対にお客さんに感動は伝わらない」

なるほどねぇ…
これからは「楽しもう」じゃなくて

「喜びをもって★★★をやろう」

と言えばいいんだな、とこの部分にはいたく納得した。


それに続いてもう1つ。

「自由」

という言葉もジーコが使って非難を浴びていたがそれを通訳として

「発想の自由」

と置き換えて訳しておけばよかったというくだりがある。
こちらも、なるほどねぇ…である。


言葉は遣い方が難しいけど
ラグビー清宮克幸監督のように
「その言葉を聞いた瞬間にチーム全員が同じイメージを描く」
ための言葉を次から次へと生み出すリーダーもいる。

翻ってジーコ監督は外国人であるために
基本的な言葉が通じないということも
神の苦悩の1つであったことは間違いないだろう。

また違う次元で、スポーツは言葉を超える、という特徴を持つ。
「スポーツにおける言葉」の話は無限に展開していきそうだ。


(UPDATE 3380 針谷 和昌)


追記)ビーチバレーは「楽しそう」すぎて
   「あれはスポーツでなくて遊びだ」
   なんて言われた時代もある。
   「いやいや、みんな喜びを持ってビーチバレーをしてるんですよ」
   遅まきながら今ならそう言い返すことができるなと思う。