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2.12 UPDATE ◆フチボウ |
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「フチボウ」 (アレックス・ベロス/土屋晃・対馬妙 訳/ ソニー・マガジンズ/2,600円+税) 「美しきブラジルの蹴球」というタイトルのついたこの本は 520頁の本文、5頁の後記、2頁の謝辞、4頁の訳者あとがきと 24頁の巻末資料編からなる大作。 ちょっと厚いけど子供の頃(というか高校まで、いや間をおいて 社会人になってもまた復活して)呼ばれていたことがある僕の呼称 「ハリボウ」を思い出させてくれたので買った (といういきさつはこれから書こうとすることに全く関係ない)。 マラカナンスタジアムは都市シンボルを創るために生まれたとか ブラジルが誇るサッカーとカーレースを合わせた モーターボールという競技があったとか 厚さだけでなく内容も保証できるだけの話が次々と出てくる。 まだすべてを読み終えていないがまとめて 「フットサル」「ビーチサッカー」「ビーチバレー」について 出てくる箇所があったのでそこのところを少し紹介してみよう。 フットサルは「ブラジルが生んだサッカーの放蕩息子」だそうである。 「本家のサッカーを凌ぐ数のゲームがおこなわれているとされる人気のスポーツ」 「ブラジル人の魂の培養器ともいわれている」 「バスケットボールのコートでボールを蹴ることを最初に思いついたのは、(中略) ウルグアイ人で、1930年代、モンテビデオのYMCAでのことである」 「そのゲームを正式なスポーツにしたのは、 サンパウロのYMCAのブラジル人たちだった」 「普通のサッカーボールは弾みすぎるということで、おがくずやコルク、 馬の毛などを詰めて重みを持たせた小ぶりのボールが試された」 「そのため“フチボウ・ジ・サロン(サロンサッカー)”(中略)には、 “重いボールのスポーツ”という呼称もあった」 「1954年には、リオでフットサル連盟の第一号が創設された」 「以後、諸州の連盟でばらばらだったルールが統一される1959年までのあいだに、 フットサルの世界では、ボディコンタクトのあるスポーツのなかでも とりわけ奇怪なルールが生み出されていった。そのひとつに “選手は口をきいてはいけない”というものがあった。 言葉を発すれば例外なくファウルにされた。 短期間ながら、観客も音をたてることが禁じられていた時期がある」 「ブラジルでは1960年代からフットサルのセミプロが存在し、 優秀な選手に対して“多額の経費”が支払われてきた。 プロリーグがはじまったのは1996年。(中略) ブラジル・フットサル連合には1991年以来、16万人にのぼる 選手登録があり、各地でアマチュアリーグがおこなわれている」 フットサルが日本で始まって(というかミニサッカーがこの名前に改称されてから) ずっと携わってきた僕としては大変興味深い部分ばかりだったので つい引用が多くなってしまった(まだまだあるが、次へ行こう)。 ビーチサッカーの話の中には、懐かしい友人の名前が出てくる。 フウヴィオ・ダニラス。 現在、ビーチサッカー統括団体ビーチサッカー・ワールドワイド副理事だそうである。 日本にはビーチバレーワールドシリーズ(現ワールドツアー)の日本大会開催時に また初の国際ビーチサッカー大会開催時に来日したことがある。 彼はブラジルのコック・タバレスという会社でビーチバレーイベントの ディレクションをやっていて、この会社が1987年の伝説の(幻の?) 第1回世界選手権(リオ/イパネマ海岸)をプロデュースした。 その大会で何がきっかけだったか忘れてしまったが僕と彼は意気投合して それ以来、何かあると連絡を取り合う仲になった。 最後にゆっくり話したのは藤沢の寿司屋だった。 日本でのビーチサッカー大会がまだ端緒につく前に 「日本でビーチイベントをやるならこいつに会え」とダニラスに言われたと ジーコの関連邦人会社から電話がかかってきて、 ディズニーランド近くのホテルで初めてジーコに会ったこともある。 彼は途中FIVBに常勤したりしていた筈だが またいまはブラジルに戻ってるのだろうか? 何かまた面白いことができそうな気がしてきたので、ちょっと連絡してみよう。 閑話休題、さてビーチバレーについてだが、この本では主役ではないので 詳しい話は載っていないが、こんな話が出ていたりする。 ビーチサッカーは、ピッチの外に蹴り出されたボールが 日光浴をする人にぶつかってしまうことがあり、プレーする時間帯が制限された。 それでも有名ビーチバレー選手がやってくるビーチバレーコートの横でプレーしていれば 禁止されるならビーチバレーもということになって、続けられると考えた人たちが出てきた。 この状態が続くうちに混成スポーツ「フットバレー」が誕生した。 「脚と胸と頭だけを使っておこなう二人制のビーチバレー」である。 そうするとようやくビーチサッカーの選手権が行われるようになった日本でも 日本のビーチはブラジルに比べれば圧倒的に狭いし これからはフットバレーも、という流れになっていくような気もしてくる。 .....こんなところまでで、まだ総頁の半分までいっていない。 この先もどんな愉しい話が出てくるのか? 「フチボウ」の深さはブラジルの深さそのもののような気がする。 (UPDATE 3310 針谷 和昌) |